日本債券は買いか?

結論

  • 現在、債券価格下落、金利(配当)上昇中。将来金利低下局面では債券価格の上昇を期待
  • 日本債券はポートフォリオの一部に時間分散しつつ組み入れを検討したい。

日本国債をめぐる現状

2023年10月30、31日に開かれた日銀の金融政策決定会合で、
”イールドカーブコントロール(短期:-0.1%、長期0%程度)を現状維持。
イールドカーブコントロールの運用をさらに柔軟化し、長期金利の上限の目処を1.0%とする。”
と発表がありました。

従来のイールドカーブ・コントロールの運用との差は、
   従来:長期金利の上限を厳格に1%
   今回:長期金利の上限の目処を1%
となります。

具体的な長期金利の上限について言及はありませんでしたが、長期金利は上昇方向になります。
実際、日銀の金融政策決定会合を受けて、日本国債の金利は一時0.97%くらいまで上昇しました。
これは2012年以来の水準となります。

日本国債10年物利回り

(出典:TrandingView)

債券は金利が上昇すると価格が下がる傾向にありますので、すでに債券を持っている人にとっては、損失となります。
しかし、これから債券を買う人にとっては、ETFや投資信託の場合は以前より安い価格で買うことができ、金利も以前より上昇しているので、投資妙味が増すということになります。
また、今後景気減速局面となると、金利低下⇒債券価格上昇となると予想されます。

iシェアーズ・コア 日本国債ETF(2561)

(出典:TrandingView)

日本債券は株式や米国債のリターンに比べて大したことないと思われるかもしれませんが、
値動きが穏やかで、為替リスクのない日本債券はポートフォリオの安定ため、一部組み入れを検討しても良いと思います。

ただし、現状長期国債の金利は0.93%程度なので、もう少し金利が上昇する可能性があります。
また、今後の日銀の政策如何によれば、さらに金利上昇もあるかもしれないので、債券を購入する場合は時間分散すべきかと思います。

日本債券の商品例

日本債券は何を買えば良いか、一例をあげておきます。

商品名信託報酬特徴
ETFiシェアーズ・コア
日本国債ETF(2561)
0.066%償還残存期間1年以上の日本国債ETF。
「FTSE日本国債インデックス」との連動を目指す。
投資信託eMAXIS Slim
国内債券インデックス
0.132%以内8割程度国債。他地方債や社債などが含まれる。
利付国債中途換金の場合、市場価格に基づいた価格となり、損益が発生する場合あり。
個人向け国債元本割れなし。ただし金利低め。

リスク

  • 景気回復や物価高で現状より金利が上昇し、債券価格が下がり損失となる可能性。

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